骨粗鬆症とは、骨量(骨密度)が減ったり、骨の質が低下することで、骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。
骨粗しょう症の症状は?
基本的に、疼痛など症状はありません。
骨粗鬆症に関連する脆弱性骨折を起こして初めて、疼痛など症状を認めます。
骨粗しょう症になる原因とは
骨代謝は、古い骨を壊す作業と新しい骨を作る作業をバランスよく行われています。
大半の骨粗鬆症は、加齢や閉経による女性ホルモンの低下、カルシウム、リンなどミネラル不足、運動不足などにより、このバランスが悪くなることにより発症します。
まれにステロイド長期内服や甲状腺、副甲状腺機能亢進、腫瘍などが原因による続発性骨粗鬆症もあります。
骨粗しょう症に関連する骨折
手首の骨折(橈骨遠位端骨折)、肩の骨折(上腕骨近位端骨折)、背骨の骨折(圧迫骨折)、太ももの骨折(大腿骨頸部骨折)などがあります。
この中でも、特に大腿骨頸部骨折は、手術が必要なことがほとんどであり、手術しても身体能力の低下により、さまざまな合併症のリスク引き起こし、健康寿命が低下してしまいます。
よって健康寿命を伸ばすため骨折する前に、骨粗鬆症の治療による骨折予防が重要になります。
骨粗しょう症はどうやって診断するの?
画像検査は、デキサ法(2重エネルギーX線吸収法)による腰椎、大腿骨の2箇所測定する骨密度検査が主流です。
超音波による簡易検査もありますが、数値の不正確なことが多く、推奨はされていません。
骨強度は、骨密度(骨量)と骨質により決まります。骨密度だけでなく、骨質も重要と言われています。最近は、骨質も数値化できる検査も出てきております。
骨粗しょう症の治療方法
食事療法
①カルシウム : 牛乳、チーズなどの乳製品、小魚、豆腐など大豆製品、ひじき、小松菜など
②ビタミンD : カルシウムの吸収をよくする作用。鮭など魚類、シイタケなどきのこ類、卵黄など
③ビタミンK : 骨を形成する骨芽細胞の働きを助ける。また骨を破壊する破骨細胞の働きを抑制する。納豆、キャベツ、小松菜など
適度な運動療法、日光浴など
薬物療法
骨吸収、骨破壊を抑制する作用の薬、骨形成を亢進させる薬、その両方の作用のある薬など
ビタミン剤の補充
内服薬、点滴、皮下注射など
現在多くの薬が、開発されており、検査結果によって薬を選択していきます。